772～773話『工藤新一水族館事件』結末ネタバレ！走るなの意味とは？

名探偵コナン第772話・第773話「工藤新一水族館事件」は、工藤新一がコナンになる直前を描いた重要エピソードです。

米花水族館を舞台に起こる殺人事件と、蘭との甘酸っぱいやり取り、そしてアニメ第1話へと繋がる伏線が丁寧に描かれ、多くのファンの心を掴みました。

本記事では、前編・後編の詳しいネタバレをはじめ、事件のトリックや犯人の動機、新一と蘭の関係性に迫る考察、さらに印象的な名言まで徹底解説します。初見の方も、見返したい方も必見の内容です。

「工藤新一水族館事件」の核心は、新一の「走るな」というセリフが名言です。

まずは結論から！「工藤新一水族館事件」要点まとめ

引用：小学館コミック

時間がないあなたのために、まずは事件の要点だけを簡潔にお伝えします。

項目	内容
アニメの話数	第772話「工藤新一水族館事件（前編）」 第773話「工藤新一水族館事件（後編）」
登場人物	江戸川コナン…高山みなみ 灰原哀…林原めぐみ 小嶋元太…高木渉 吉田歩美…岩居由希子 円谷光彦…大谷育江 工藤新一…山口勝平 毛利蘭…山崎和佳奈 阿笠博士…緒方賢一 目暮十三…茶風林
事件の犯人	社長秘書・尾城那穂（おぎろ なほ）
使われたトリック	イルカショーの大きな音に紛れて、被害者の足元に水中銃を発射。 水を通じて感電させるというトリック
犯行の動機	被害者が犯人の兄を自殺に追い込んだことへの復讐
ゲスト声優	中桐鹿子…浅井晴美 尾城那穂…新千恵子 仁部浩大…花田光 刑事…小田敏充

事件の概要は掴めましたか？

では、ここからが本題です。この事件がなぜ「神回」と呼ばれるのか、その核心に迫っていきましょう。

前編ネタバレ！工藤新一水族館事件（772話）

引用：@conan_app

アニメ名探偵コナン『工藤新一水族館事件（前編）』は772話。

原作では83巻File10「水色の想い出」～84巻File1「緋色の探偵」の内容がアニメ化。

米花水族館で始まる懐かしい思い出

コナンと阿笠博士、少年探偵団、そして蘭は米花水族館を訪れる。実はこの場所は、かつて蘭と工藤新一が2人で訪れた思い出の場所でもあった。

水族館の展示を見ながら、蘭は当時の出来事を思い出し、「あの頃から新一は私のことが好きだったのかな」と胸の内で考える。現在と過去が静かに重なり合う、ノスタルジックな導入となっている。

新一と蘭、2人きりの水族館デート

物語は回想へと移り、園子の提案による「水族館ドッキリ再開ラブラブ復活大作戦」の下見として、新一と蘭が水族館を訪れていたことが明かされる。

素直になれない新一と、期待と不安が入り混じる蘭のやり取りは初々しく、2人の距離感が丁寧に描かれている。服装を褒めてほしい蘭と、照れてはぐらかす新一の会話からは、互いに強く意識している様子が伝わってくる。

新一が嗅ぎ取った“血の匂い”

水族館を見学中、新一は突如として異変を察知する。血の匂いに気づいた新一は、蘭に係員を呼ぶよう指示し、自ら人混みの中を調べ始める。

そして発見されたのは、心臓を一突きにされた男性の遺体だった。

叫び声もなく起きた犯行に蘭は驚くが、新一はサメの嗅覚になぞらえ、自身の感覚について語る。

全員にアリバイがある不可解な状況

容疑者として浮かび上がったのは、

• 被害者の恋人・中桐鹿子
• 元恋人の尾城那穂
• 那穂の恋人・仁部浩大

の3人。

全員が犯行時刻にスマホで動画を撮影しており、映像には新一の声まで記録されていた。

完璧に見えるアリバイにより、事件は一層謎を深めていく。

後編ネタバレ！工藤新一水族館事件（773話）

引用：@conan_anime1000

アニメ名探偵コナン『工藤新一水族館事件（後編）』は773話。

原作では第84巻-File1「緋色の探偵」～第84巻-File2「ピンク色の回答」 までがアニメ化。

動画撮影に隠された違和感

新一は、3人が撮影した動画の「撮り方」に注目する。鹿子は手ブレの多い素人らしい映像、浩大は慣れた手つきの安定した動画だった。

一方で、那穂の動画だけが縦撮りで、しかも周囲の人が不自然なほどフレームを横切っている。この違和感こそが、事件を解く鍵となっていた。

犯人は尾城那穂、トリックの全貌

新一は、尾城那穂が自分のスマホを仁部浩大のニット帽に仕込み、ハンズフリーで動画を撮影していたと推理する。

その間に被害者をスタンガンで気絶させ、ナイフで刺殺したのだ。さらに、リバーシブルの手袋を裏返すことで、返り血が決定的な証拠として浮かび上がる。

那穂は追い詰められ、犯行を認める。

犯行動機はリベンジポルノへの復讐

被害者は過去に那穂の裸の写真を撮影し、それを盾に金銭を要求していた。

いわゆるリベンジ〇ルノ被害に遭っていた那穂は、尊厳を踏みにじられた怒りと恐怖から復讐を決意していた。

単なる恋愛トラブルではなく、現代社会の闇を映し出す重い動機が明かされる。

トロピカルランドへ続く運命の約束

事件解決後、雨に降られた帰り道で、蘭の携帯が排水溝に落ちてしまう。

落ち込む蘭に対し、新一は「トロピカルランドに連れて行く」と約束する。

この場所こそが、後に新一の運命を大きく変える事件の舞台となる。

こうして本エピソードは、アニメ第1話へと美しく繋がっていく。

感想と考察！新一と蘭の原点が詰まった名エピソード

メリークリスマス❕🎅
みなさま素敵なクリスマスをお過ごしください🎄✨ pic.twitter.com/YQiOAdToMk

— 青山剛昌ふるさと館 (@gamf_staff) December 24, 2025

工藤新一水族館事件は、事件としての完成度だけでなく、新一と蘭の関係性が丁寧に描かれた名エピソードです。

素直になれない2人の距離感や、何気ない会話の中に滲み出る想いが非常に切なく、ラブコメ要素を存分に楽しめます。

特に、蘭が「昔から新一は私のことを好きだったのかな」と考える描写は、視聴者の胸にも強く刺さります。

考察①｜この事件が「アニメ第1話のプロローグ」である意味

本エピソードは、アニメ第1話「ジェットコースター殺人事件」へと直接繋がる重要な前日譚です。

新一が蘭に約束した「トロピカルランド」が、そのまま運命の舞台になる構成は非常に秀逸で、何気ない日常が一転して非日常へと変わる伏線として機能しています。

平穏な時間があったからこそ、その後の悲劇がより重く感じられるのです。

考察②｜スマホ動画トリックが示す“現代ミステリー”

犯行の鍵となったのは、スマホによる動画撮影を利用したアリバイトリックでした。

全員が動画を撮っているという状況自体が疑いを晴らす材料になる一方で、その撮影方法の違和感に新一は気づきます。

縦撮影やフレーム内の人の動きといった細部から真相に辿り着く展開は、現代的でありながら「観察力」を重視するコナンらしい推理でした。

考察③｜新一の「走るな」という言葉に込められた本音

一見すると失礼で意味不明な「走るな」という新一の言葉ですが、その真意は蘭を気遣うあまりの照れ隠しでした。推理が暴走した結果、少し変態的な説明になってしまうのも新一らしさです。

このやり取りは、蘭の身体や癖を誰よりも理解していることの裏返しであり、彼が昔から蘭を大切に想っていた証拠とも言えるでしょう。

工藤新一水族館事件の名言まとめ

本エピソードには、工藤新一という探偵の本質を表す名言が数多く登場します。

特に印象的なのが、サメになぞらえた探偵論です。

「血の匂いを嗅ぎ付けて現場に赴き…証拠という鋭い歯を食い込ませる…それが探偵さ」

という言葉は、新一の覚悟と矜持を象徴しており、後のコナンの行動原理にも繋がっています。

この記事『名探偵コナン772～773話工藤新一水族館事件ネタバレや考察』のまとめ

引用：アニメ名探偵コナン公式

いかがでしたか？

工藤新一水族館事件は、単なる事件解決の話ではなく、新一の蘭への深い愛情と、二人の運命が大きく変わる直前の、切なくも美しい物語の原点です。

工藤新一水族館事件は、ミステリー・ラブコメ・シリーズ構成のすべてが高水準で融合したエピソードです。

事件の巧妙さだけでなく、新一と蘭の関係性、そしてアニメ第1話へと続く運命の流れが丁寧に描かれています。

名探偵コナンという作品の「始まりの空気」を再確認できる、ファン必見の重要回と言えるでしょう。

ぜひ、この機会に動画配信サービスなどで「工藤新一水族館事件」と「ジェットコースター殺人事件」を続けて見返してみてください。きっと、新たな発見と感動が待っています。

【補足】原作漫画は何巻？よくある質問

最後に、このエピソードについてよくいただく質問にお答えしますね。

Q. 原作の漫画では何巻に収録されていますか？

A. 原作コミックスでは、83巻のFile.9「水色の想い出」から84巻のFile.2「ピンク色の返事」に収録されています。

Q. アニメが放送されたのはいつですか？

A. 前編（第772話）が2015年3月21日、後編（第773話）が2015年3月28日に放送されました。

2026年1月3日(土)夕方4時30分から1時間スペシャルで再放送。